期待以上のZ級!『インクレディブル・バルク』

Z級映画を観るようになって、Z級映画にしか反応できなくなっている弊害があまりにも大きすぎる。なんでこんなもの観ちゃったんだろうとも思って、よく分からない時間を過ごしてしまった後悔が付きまとう。

でも、クソを超える最高に出会うこともあるし、その快感を知ってしまったらますますのめり込んじゃうんだよなぁ。ということで、ニコ生のZ級ホラーで垂れ流しされていた『インクレディブル・バルク』を観た。

え、めっちゃ面白いよね?

正直、期待以上の映画だった!

Z級映画界隈で大いに話題になった「インクレディブル・バルク」。予告の映像があまりにも過ぎて、正直ひどい映画なんだろうと思っていた。全然つまらなくて眠くなるんじゃないの? と。

そんなことを思った自分を、私は心底反省している。

だって、冒頭10分で死ぬほど笑えたから。土曜日の夜、微妙に眠いなぁみたいな時間に、よくもここまで笑わせてくれた。1人で見ているにも関わらず、死ぬほど笑ってしまったのが悔しい。自分の笑いのツボが浅いんじゃないか説は否定できないけど、笑うしかないシーンに溢れているんだよなぁ。

予算が気になる!フルCGの力作()

戦闘シーンや背景がフルCGだということは、予告を観た時点で分かっていた。しかし、ネズミまでCGだと思わないだろ! しかも、犬までCGになってるし。絶対スタッフのなかに1人くらいは犬飼ってる人いるだろって思っちゃう……。しかも、CGなのに(可愛くないタイプの)ブサイクなのはどういうことなんだろう。

最終的に犬とゴブリンが出てきたり、PCいじってるトカゲが出てきたり、何がなんだか分からなくなってくる。作っちゃったから勿体なくなっちゃったのかなぁ……確かに、作ったら使わないと損した気分になるよね。わかる。

そもそもなんで発注したのか気になるし、どのタイミングでCGは発注したのかも気になる。しかし、『ウィジャ・シャーク2』のことを考えると、監督の自作CG説も否定できないし……。

とにかく力作()だったということは、言い切れるかな!

セリフを深堀する無意味さ

みんな大好きなロケット発射のシーン。私はセックスの隠喩表現だと思ってたんですよね。だって、発射とか爆発とかそういうことじゃん? って思うでしょ。それ以外にどういうことよ! って思うでしょ!?

でも、これに関しては私が愚かだった。全然そんなことはなく、本当にロケットをぶっ放していただけだった。いや、もしかしたらあれは隠喩だったのかもしれない。私の読解力の問題が足りていないのかも。

ロケットの話をしてるとき、延々と下ネタしゃべってたから「これはwww」とか草はやしてたのに、最後に本当に世界文化遺産ぶっ壊してるとかいうからかなり困惑した……。お前のロケットじゃないんか~~~いっていう(低レベルで最低な下ネタ)。

個人的に嬉しかったポイントは、Z級映画にしてはヒロインが可愛かったということ。女性陣はみんな比較的可愛かったんじゃないかなぁ(私調べ)。

映像はひどいし、なんでこんな映像挟んでくるの?とかカットインとか教育番組かよみたいなのゴロゴロ出てくるけど、脚本自体にはそこまでの不満はなかった。

この映画を観ていると大概のことはどうでもよくなるし、本当に楽しい時間だった。機会があればもう1度観たい。